基本情報技術者試験の過去問と解説
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平成29年 春期 基本情報技術者 午後 問03
問03   4問選択

 住民からの問合せに回答するためのデータベースに関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。

 

 W市役所の生活環境課では,職員は住民からのごみの出し方に関する問合せがあったとき, 対象物(ごみ)を検索条件としてルール表を検索し,出し方のルールを回答する業務を行っている。

 問合せごとに一意な受付 No を割り当て,受付日,回答日,回答したルールの区分 ID 及び対象物 ID を 入力したレコードを問合せ記録表に登録する。問合せがあった対象物が対象物表になかった場合, 回答日,区分 ID 及び対象物 ID は NULL にして,メモ欄に当該対象物をテキストで入力したレコードを登録する。 後日,問合せ記録表から,回答日,区分 ID 及び対象物 ID が NULL のレコードを選択し, メモ欄に入力されている当該対象物の分別区分を決定し,一意な対象物 ID を割り当て, 対象物表に新たな対象物のレコードを登録する。ルール表に新たなルールのレコードを登録して, 問合せ記録表の選択したレコードに,追加したルールの区分 ID と対象物 ID を設定する。

 データベースの表構成とデータ格納例は,図1のとおりである。下線付きの項目は主キーを表す。

 

図1 データベースの表構成とデータ格納例

 業務を行っている過程で幾つかの課題が明らかになった。これらのうちから対策すべき課題を選び, それを実現するために,データベースの表構成の見直し案を作成した。その結果を,表1に示す。

 

表1 対策する課題とデータベースの表構成の見直し案
課題表構成の見直し案
同じ対象物でも,大きさなどによって出し方を
分ける必要が出てきた。
ルール表に主キーとしてルール ID の項目を追加
し,区分 ID と対象物 ID の項目を主キーではなくす
る。問合せ記録表にルール ID の項目を追加する。
新たに登録したルールについて,不都合があ
り,修正などをしたことが何度かあった。
ルール表に登録状態の項目を追加する。登録状態の
項目の値は,“未公開”,“公開”のいずれかであ
る。
理由は,ルール表に新たなルールを追加する場合,
住民からの問合せに対する検索の対象とならない
(未公開)状態で一旦登録し,課内でレビューした
後,問題がなければ検索の対象(公開)とするため
である。

 

設問1  ルール ID の項目を追加する理由として適切な答えを,解答群の中から選べ。

 

解答群 ア 同じ区分 ID の同じ対象物 ID に対する出し方のルールを複数件登録できるようにする。

イ 同じ区分 ID の異なる対象物 ID に対する出し方のルールを登録できるようにする。

ウ 異なる区分 ID の同じ対象物 ID に対する出し方のルールを登録できるようにする。

解答 ←クリックすると正解が表示されます

基本情報技術者試験


設問2  次の記述中の   に入れる適切な答えを, 解答群の中から選べ。

 ルール表のレコードを特定するために,問合せ記録表にルール ID の項目を追加するとき, ルール ID を外部キーとしたルール表に対する a 制約を設定する。 追加するルール ID の項目には,b

 

a に関する解答群 ア 非 NULL       イ NULL       ウ UNIQUE

エ 参照       オ 検査       カ 主キー

 

b に関する解答群 ア 非 NULL 制約は適用できない

イ UNIQUE 制約を適用する

ウ 更新操作を行うことはできない

エ 主キー制約を適用する

解答 a ←クリックすると正解が表示されます

解答 b ←クリックすると正解が表示されます

基本情報技術者試験


設問3  ルール表作成用 DDL の見直しについて,次の記述中の   に入れる 適切な答えを,解答群の中から選べ。

 図2に示す,ルール ID の項目と登録状態の項目追加後のルール表作成用 DDL のレビュー時に, c は削除すべきとの指摘を受けた。 また,登録状態の項目に対する制約が不足しているとの指摘もあり, d を追加することになった。

 

CREATE TABLE ルール (
 ルール ID CHAR(6) PRIMARY KEY,
 区分 ID CHAR(5) NOT NULL,
 対象物 ID CHAR(5) NOT NULL,
 登録状態 VARCHAR(1Ø) NOT NULL,
 更新日 DATE NOT NULL,
 出し方のルール VARCHAR(2Ø48),
 FOREIGN KEY (区分 ID ) REFERENCES 区分 (区分 ID),
 FOREICN KEY (対象物 ID) REFERENCES 対象物 (対象物 ID),
 UNIQUE (区分 ID, 対象物 ID)
)
       図2 ルール表作成用 DDL

 

c に関する解答群 ア 区分 ID の項目及び対象物 ID の項目の UNIQUE 制約

イ 対象物 ID の項目の非 NULL 制約

ウ 対象物 ID の項目の参照制約

エ ルール ID の項目の主キー制約

 

d に関する解答群 ア CHECK(登録状態 IN('未公開', '公開'))

イ CHECK(登録状態 IS NULL)

ウ UNIQUE('未公開', '公開')

エ WHERE 登録状態 IN('未公開', '公開')

解答 c ←クリックすると正解が表示されます

解答 d ←クリックすると正解が表示されます


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