平成28年 秋期 基本情報技術者 午後 問06
問06 4問選択単体テストにおける品質管理に関する次の記述を読んで,設問1,2に答えよ。 C社では,販売システムの構築を進めており,現在,単体テストを実施している。 販売システムは,C社の情報システム部門によるプロジェクト管理の下で, ベンダL社が構築している。ベンダL社は,C社のシステムを構築するプロジェクトに, 今回初めて参画している。 C社の品質管理基準では,テストケースの網羅性を示すテスト密度と, 当該プログラムにおけるバグ摘出率という指標を用いてプログラムの品質を評価し, 単体テストの完了を判断している。
〔単体テスト完了の判断基準〕 単体テストの完了を判断する際に用いる指標の算出方法とその標準値を表1に示す。 指標の標準値については,C社のプログラム開発における過去の同一形態の実績値を基に定めている。 また,テスト密度は標準値の 80 %以上,バグ摘出率は標準値の 80 %以上かつ 120 %以下を 単体テストの完了の基準範囲とする。
単体テストの完了は,表1に基づいて算出した,プログラムごとのテスト密度バグ摘出率を, 図1に示す品質評価のグラフにプロットして判断する。
図1 品質評価のグラフ 図1の区分 I 〜 W における単体テストの品質評価は次のとおりである。 I :バグ摘出率が基準範囲の上限を超えているので, である。 U:テスト密度が基準を満たしていないので,テスト不足である。 V:テスト密度,バグ摘出率とも基準を満たしているので, である。 W:テスト密度は基準を満たしているが,バグ摘出率が基準範囲の下限に満たないので, 。 a に関する解答群
〔単体テストの結果〕 販売システムは,複数のサブシステムから構成されており, そのうちの一つであるサブシステムXに含まれるプログラム1〜4の単体テストの結果を, 表2に示す。
表2の結果から,プログラム1,プログラム3及びプログラム4は,“品質良好”と判断できないので, 改善策を実施することにした。 〔改善策の実施〕 プログラム1は,バグ摘出率が基準範囲の上限を超えているので,バグの原因分析を行った。 主な原因は,詳細設計書に曖昧な記述があり,プログラムで実現すべき機能に誤りが発生したことであった。 そこで,詳細設計書の曖昧な記述を修正後, 。 さらに,修正したプログラムについて,必要なテストケースを追加した上で, 再度単体テストを実施し,バグ摘出率が基準を満たしていることを確認した。また, 同一の観点で,他のプログラムに関しても点検を実施し,同様の問題が含まれていないことを確認した。 プログラム3については, ことを確認し, テストケースの内容自体に問題がないことから,現在のバグ摘出で十分な品質が 確保されていると判断したので,改善策は不要とした。 プログラム4については, ことから, テストケースが不足していることが懸念されるので,テストケースの網羅性を点検した上で, ,その結果から品質を再評価することにした。 b に関する解答群 c に関する解答群 イ テスト密度は基準を満たしているが,バグ摘出率は基準範囲の上限を超えている ウ バグ摘出率,テスト密度とも基準を満たしていない エ バグ摘出率,テスト密度とも基準を満たしている d に関する解答群 イ プログラムのソースコードに関する記述規定どおりに,プログラムが記述されていることを点検した ウ プログラムのソースコードに文法上の誤りがないことを点検した e に関する解答群 イ テストケースが全ての処理の流れを網羅的に確認できるように作成されている ウ テストケースについて,実データを使用した環境で確認している エ テストケースを実行する手順について,正しく定められている f に関する解答群 イ テストの実施が不足している処理の流れに対してテストケースを追加して再度単体テストを実施し ウ テストの実施方法に問題がないことを確認し エ バグを摘出した処理の流れに対して,テストケースを追加して再度単体テストを実施し
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